
離職率はどうやってしらべればいいの?
よく「離職率が高い会社はブラック企業の可能性が高い」と言われていますよね。
そこで今回は『離職率が高い会社』って本当に『ブラック企業』なのか!
また「離職率の調べ方」と「離職率が高い会社の特徴」をまとめてみました。
ポイント
離職率が20%を超えている企業は要注意!
ブラック企業の可能性が高いです。
離職率ってなあに?
就活などで、企業の情報を入手するときに必ずと言っていいほどチェックするのはそう!
「離職率」ですよね。
まずは「離職率」とは何かご説明します。
離職率
離職率とは
会社に入社した人のうち、「何人辞めていくか」の割合を表わす。
一定の期間で何人辞めたかの基準なんですね。
では「離職率が高い」のはどういう状態だと思いますか?
離職率が高いというのは、会社が下記のような状態になっているんです。
人の入れ替わりが激しい。
離職する理由は、さまざまな理由がありますよね。
例えばスキルアップのような前向きな理由やプライベートな理由があります。
また、「実際に勤めてみたらその仕事が自分にまったく向いていない」なんてこともありますよね。
しかし、離職率が常に高い場合は
組織内の人間関係がわるい。
といった働きずらい環境になっている可能性が高いんです!
『就職四季報』の3年後離職率をチェック
離職率を調べる方法として、『就職四季報』に載っている3年後離職率があります。
これは入社して3年後までに何人辞めたかの割合であり、例えば50名入社して3年経つまでに5人が退社したら、3年後離職率は10%ということになります。
例えば採用人数が4名しかいない場合には、その内1名が辞めただけで25%、2名辞めたら50%ですよね。
この数値は非常に高いものとなります。
辞めた人数が1名や2名の場合には、彼らの辞めた理由が会社に起因するのではなく、プライベートなものかもしれませんよね。
しかし採用人数の母数が40名いて離職率が25%となると10名が辞めたことになりますので、これは「職場の環境が悪かったため離職した」可能性が高いんです。
「採用人数が相当数いるのに、離職率が高い」場合にはそれなりにひとが辞める理由があるので要注意です!
離職率が高いとブラック企業の可能性が高い
『就職四季報』の3年後離職率は、過去2年分が掲載されています。
一定の採用人数がある上で、両年度とも離職率が高い数値となっている(特に数値が上昇している)場合は、やはり働きやすい環境とは言えません。
そもそも離職率が高いというのは、会社にとってコストなんです。
採用には広告費用も労力もかかるため、人件費もばかにならない額となります。
「会社説明会の会場を借りたり」「パンフレットを100部用意する」などなにかとコストがかかることは想像できますよね。
それにもかかわらず離職率が高止まりしているということは、会社がこの状態を直したくても直せない不健全な状態になっているか、それとも離職率が高い状態に対して開き直っているかのどちらかになっています。
離職率が高いのに開き直っているのは完全に悪質です。
「つぶれてもまた人を雇うから大丈夫」
このような考えをしています。
こんなことをしていれば当然離職率は高くなる一方ですが、残念ながらそのような会社は実際にあります。
これが、いわゆるブラック企業なんです。
ブラック企業は大量に社員を入社させるイメージありますよね。
某飲食店とか記憶に新しいんじゃないですか?
離職率が高い企業の特徴とは
では、離職率が高い企業の特徴はどんなものがあると思いますか?
主に以下のような理由があります。
離職率が高い企業の特徴
- 賃金がひくい
- 昇給の見込みがない
- 残業代が支払われない
- 長時間労働
- 風通しが悪い、人間関係が悪い
- 新人教育などがない
- 福利厚生が不十分
これらはいわゆるブラック企業の特徴ですよね。
賃金がひくい
これらの中でも一番の問題は賃金の問題です。
ホテルなどの宿泊やサービス業では「業務が大変なわりに賃金が低すぎる、または将来昇給の見込みがまったくない」などの理由があるため離職していく人が多くなるんです。
入社したてのときは給料が低いのはしかたのないことかもしれません。
しかし30代、40代になったときに「給料が入社したときと同じ額」なままだと今後必要な出費が増えることが想像されるので将来がとても不安になりますよね。
「昇進とは名ばかりで業務が大変になっていくだけ」
こんな状態では働き続けていくのは難しいですよね。
長時間労働
勤務時間も問題ですね。毎日終電で帰って次の日は朝7時には出社するなど長時間労働が当たり前になっていて、しかも残業代が一切支払われない!
このような状態だと心も体も持ちません。最悪体は大丈夫でも精神的な病気になってしまうこともあるでしょう。
もちろん残業代を支払わないのは違法です。
少しでもおかしいな?と感じたらお住いの地域の「労働基準監督署」に相談しましょう。
人間関係が悪い
会社の人には毎日出社して顔を合わせるので、職場の人間関係が悪いといくら仕事がすきでも嫌になりますよね。
「責任者が毎月のように変わって妥当な人事とは思えない」
など上からの意見は絶対で、自分の意見は通らないような風通しが悪い場ような職場環境だと不満ばかりたまっていきます。
何かおかしいと思って上司やその上に相談しても
「会社が決めたことだから私にはわからない」と
言われたらそれは会社ぐるみで行っているためもうどうしようもありません。いっそ転職するかフリーになることをおすすめします。
新人教育などがない
求人には「3ヵ月検収」「半年検収」で未経験者でもしっかりサポート!など書いてあっても「ビジネスマナーと最低限の知識しか教えない」なんてことが良くあります。
私のもといたIT系の会社でも、
「3ヵ月技術研修を受けてきましたけど言語はわかりません。」など普通にありました。
ようは技術研修など名ばかりで、「とりあえず現場に入れておけばいいだろ」と最悪のケースです。
現場担当者の負担が増えるばかりでなく、現場によっては新人が放置されることも珍しくありません。
「新人に教える時間は工数に付けちゃダメだから」とさえ言われました。
新人を育てるうえである程度のレベルにそろえることは必要で、そのような考えを持っていない時点で「その会社は要注意です。」
新人教育の中身までは求人を見てもわからないので、「会社説明会で聞くか転職エージェントに相談する」といいですね。
福利厚生が不十分
「交通費」や「家賃補助」「産休や長期休暇」など離職率が低い会社は福利厚生がしっかり整っていて働きやすい環境となっているんです!
会社の利益だけではなく、働いている社員のことも大切に思っているんですね。
給料が多いわけでもないのに
「一切休みが取れない」
などの環境だといくら好きな仕事でも働き続けるのは難しいですよね。
ブラック企業をさけるには

誰しもブラック企業には入社したくありませんよね。
ブラック企業を完全にさけることは難しいですが、特徴をよく知っておけば求人の時点でふるいに落とすことができます。
ブラック企業を避ける方法をこちらの記事にまとめていますので合わせてご覧ください。
IT未経験の方へ!『ブラック企業』を避けて『ホワイト企業』へ就職する方法
まとめ
離職率をみるには『就職四季報』の3年後離職率を活用しよう。
離職率が常に高い会社は「その状態を直せないか、やめることを考慮して大量に採用しているか」のどちらかが考えられます。
離職率が高い会社の特徴としては、「賃金の問題」「人間関係」「教育制度や福利厚生が不十分」などがあります。
プライベートな理由やスキルアップなどの前向きな理由ではなく、働く環境がわるいために離職していくのですね。
離職率が20%を超えている企業はブラック企業の可能性が高いためよく注意しましょう!