志望の企業の情報を入手する際に「就活ナビ」や「企業のHP」を確認しますよね。
そこでさらに「就職四季報」と「ハローワーク」を利用してみましょう!

と疑問ですよね?
そこで今回はそれぞれの利点をまとめてみました。
『就職四季報』とは
企業の情報を入手する場合は「就職四季報」を利用してみましょう。
名前を聞けばわかる、上場しているなど有名な会社であれば、「就職四季報」に掲載されています。
掲載されている情報は必ず参考になります。
東洋経済新報社が発行している本。
各企業に「調査票」を送付して、その回答を元に作成したものです。
企業の生の声が聴けるのでとても重要な情報元になりますね。
質問の内容としては、「ボーナスの額」や「3年後の離職率」等、「企業に不利になるような情報」も掲載している場合もあります。
企業が質問の項目を掲載することが不利な情報だと判断したら、その項目は「NA(NOANSWER)」となります。
しかしそこが「不利な情報は一切出てこない就活ナビ」とは大きく異なってきます。
この『就職四季報』には複数の企業に同じ質問を回答してもらっているので、企業ごとにそのデータを比較することもできます。
就活ナビには会社がそれぞれ好きな項目を選択して好きな表現で情報を載せています。
しかし『就職四季報』についてはあらかじめ質問の項目が決められていることから、労働条件的に自信がなければ掲載をしないことでできるんですね。
つまり「調査票」を東洋経済新報社に送り返さないということもできます。
『就職四季報』に隠すことなく情報提供をしている企業は、労働条件的にある程度の自信があるということです。
『就職四季報』には
「総合版」
「女子版」
上記のような3種類があります。
1冊に5000社程度掲載されていますので、3冊を合わせれば「約1万5千社」と相当な企業数になりますね。
ただし、「女子版」と「総合版」は重複しているところがあります。
就職四季報の掲載内容と利用するメリット
そして『就職四季報』には、就職ナビには載せづらいような以下の情報が載っているのがメリットです。
掲載内容
- ①勤続年数、3年後の離職率
- ②有休消化日と数年の平均
- ③平均年齢、平均年収
- ④昇給率(30歳の平均賃金/初任給)
- ⑤ボーナス額
- ⑥記者の評価
※「女子版」には④、「優良・中堅企業版」には④⑤⑥が記載されていません。
それぞれ説明していきますね。
勤続年数、3年後の離職率
①の3年後の離職率は、「社員がどれだけ定着しているか」の判断基準になります。
離職率が高いのは「ブラック企業の特徴」と言えます。
参考にこちらもご覧ください。
『離職率が高い会社』って本当に『ブラック企業』なの?
そのためこの数値は会社の「ブラック度、ホワイト度」を見る上で重要な項目ですね。
有休消化日と年数の平均
②の有給休暇の消化状況についても、やはり企業が「労働環境を整備しているかどうか」の基準になります。
労働基準法では労働者が有給を申請した場合、原則許可しなければいけません。
ですがこれを理由なく不許可にしたり、そもそも有給が使用できないような状況である場合その企業は間違いなく「ブラック」です。
今後務め続けていける会社なのか今一度考えた方がいいですね。
給与・ボーナス
③④⑤は企業の「賃金額」がどの程度なのかを見る上でとても大切な数値です。
昇給はどの程度なのか。
賃金水準。
これらはあなたとってとても重要な労働条件の一つですよね。
『就職四季報』では、これらを志望する業界内で「横展開・比較」することができます。
その「賃金水準」がどのくらいなのかについてある程度客観的に捉えることができるんですね。
求人票の中には「年1度昇給あり」とだけ書かれていることがあります。
単純に考えれば、企業にいるだけで給料が増えるというわけですがいくら増えるかはわかりません。
私が前にいた会社では昇給が年1000円ぐらいでした。
そんなバカな話あるハズがない!!と思いますよね。
残念ながら現実にあります。
社員にろくに給料が払えないような、財力がない中小企業の場合このようなことが現実にあります。
そのころは6年目で手取り18万ぐらいでした。
「毎年、新入社員を何十人も雇っているから」
「3年以内の離職率が低いから大丈夫」
ではないんですね。
そのような会社は会社の力となる、中間層とくに30代・40代がどんどん抜けて新人と役員だけになっていることがあります。
長く続いている会社で平均年齢が偏っている場合「要注意」です。
離職率と平均年齢で見ることが大事です。
そのような会社では身もこころもボロボロになってしまうので、早めに見切りをつけることが大切です。自分のこころと体を第一に考えてください。
記者の評価
⑥の記者評価については東洋経済新報社の記者がそれぞれの質問項目を考慮して、客観的な視点でその会社の特徴についてコメントを書いています。
東洋経済新報社の記者は、さまざまな企業を取材していますのでその経験を材料に経済誌をつくっています。
そのため記者はその会社がどういった企業であるか判断するのに「長けた眼力が養われています。」
企業同士のお付き合いもあるので極端にネガティブな評価は積極的にしませんが、その企業に関して重要な情報とポイントを的確に載せています。
あなたにとってとても頼りになる内容なはずです。
就職四季報・女子版とはなぁに?
「女子版」は、上記のような企業の情報とプラス「女性に有意な情報」が掲載されています。
例えば、
女性の既婚率
女性の有子者数
育児休業の期間と取得者数
産前産後休業や男女別離職率
といった情報です。
男性でも育児休業の期間を取得するかたが増えてきましたが、圧倒的に女性の方が取得率は多くなります。
そのため上記のような情報は女性がその企業で働くうえで、大変重要な判断材料になりますよね。
就職四季報のデメリット
『就職四季報』は、「就活ナビ」と比較して「東洋経済新報社が集めた客観的な情報」が多く掲載されていますのでおすすめです。
しかし唯一ネックとなりえるのが、「有料」ということですね。
「就活ナビ」はネットなどで会員登録をすれば無料で閲覧できますが、『就職四季報』はお金を出して購入しなくてはなりません。
購入するかどうかはあなたの判断です。
何十社もエントリーシートを出すことになるあなたにとって、企業の情報集めが一番大変な作業ですよね?
そこで一度に大量にしかも「客観的な企業の情報」が掲載されている「就職四季報」は就職活動をはじめる際に、購入をしておいて損はないです。
企業同士のデータも比較できるので、これを見てからエントリーをするなどの使い方もおすすめです。
今ですとAmazonで購入できますし、紙では重すぎると思う方はKindle版を購入してみてはどうでしょう。
就職四季報・女性版ともに2000円ぐらいで購入できます。
企業の内部情報が一度に確認できるとなれば安いぐらいですね。
ハローワークの求人票は情報満載
就活を始める際に企業の情報を得ようとすると恐らく「就活ナビ」か「企業のHP」をまずチェックしますよね。
就活の情報を入手する上で実は「ハローワーク」も貴重な情報源になるんですよ。

と思いますよね。
しかし新卒者向けのハローワークも存在しています。
それは「新卒応援ハローワーク」といい、実は「各都道府県」ごとに設けられています。
例えば、「新宿」と「八王子」に開設されています。
ハローワークはご存じの通り、厚生労働省傘下の国の機関です。
そこで取り扱われる採用情報がもし虚偽だった場合には、企業としてリスクを負うことになります。したがってハローワークから得ようとする情報は信頼性の高いものであるということができます。
就活生の皆さんが有名な「上場企業」を狙っている場合は残念ながら「ハローワーク」では情報は得られないかもしれません。
しかし、さほど規模が大きくない(中小企業など)けれども「財務体質」や「収益力」が優良と認められる企業からの求人情報は多数取り扱われています。
労働条件はよく見て吟味しましょう。
仕事の内容が不明瞭な場合や「年間を通して掲載されている企業」は「ブラック企業」である可能性が高いですので、ハローワークの職員の方に質問してみましょう!
求人票には正確で詳しい情報が載っている
もしあなたが「ハローワーク」を利用しようとした場合、その会社を見定めをする上で「とても有利」になることがあるんですよ。
それはハローワークで掲載している求人票の労働条件は、就活ナビなどの求人情報と比較して、非常に詳しいものが掲載されているからです。
賃金で言えば例えば、就活ナビや『就職四季報』では初任給額はすべてこみこみの○○円の額で表記されていることが多いのですが、ハローワークの求人票ですと、基本給が○○円、地域手当が○○円、住宅手当が○○円というような明細が書いてあります。
初任給の総額が高くてもそこだけを判断して決めてはいけません。
基本給額がほかの会社より低ければ、あなたにとってとても不利になりますよ。
所得税の面や見込み残業で一日の拘束時間が増えてしまうこともあります。
賞与についても、「前年実績ベース」ですが「具体的な支給回数」および「金額」が記載されるので、実際の年収の把握ができます。
年間の休日についても、就活ナビや企業のHPの掲載では、「土日祝と特別休暇」というような表現でざっくりと表現されていることが大半ですが、ハローワークの掲載では年間○○日というように年間単位で記載されるので、数値化して確認することができます。
大手企業の活動と並行して、「中小企業」を視野にいれて検討する場合には「ハローワーク」を利用することも覚えておいてください。
まとめ
企業の情報を入手する際に就活ナビや企業のHPに加えて「就職四季報」と「新卒向けのハローワーク」を利用してみよう。
就職四季報には約5000社の情報が記載されていて、各企業に同じ質問をしているので企業ごとにデータを比較することが可能です。
そのデータをもとにエントリーを検討してみてもいいでしょう。しかし、就職四季報には一部上場や有名な企業しか掲載されていません。
就活の際には、厚生労働省の元の機関の「新卒向けのハローワーク」も利用してみましょう。
厚生労働省の直下の機関なので、掲載されている情報の信頼度が高いです。
基本給がいくら、手当がいくらと給与の明細や休日でも年間何日と具体的に表記されていて、ボーナスも支給回数や金額が記載されているため年収の把握ができますよ。
しかしハローワークに掲載されている情報は中小企業のみとなります。それぞれの特徴をうまくいかして企業の具体的な情報を入手しましょう!