
どうしたらいいの?
ってことありませんか。
実はそれは自分で自分にストレスを与えているのかも。
そこで今回は、心理療法のひとつのACT(アクト)の入門書
ラスハリスの「幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない」をご紹介します。
一緒にストレス対策していきましょう!
今回ご紹介する本はこちら。
ストレスを無くそうとする考えがストレスを生んでいる
嫌なことや不快なことが起こった場合どうしますか。
大抵の場合は忘れようとしたり、考えないようにしません?
しかしこの感情を抑制しようとする行為がストレスを生んでいるのです。
これを解決しようとする努力が問題を生んでいると言っています。
「これ分かるなぁ」と思いませんか。
わたしはこの一文だけでかなり衝撃でした。
嫌なことを考えないようにしようとすればするほど、その問題について考えていることになりますもんね。
ストレスを避けようとすることで逆に「自分で自分にストレスを与え続けている」状態になっているんです。
ストレスを受けた時の2パターンの行動
わたしたちはストレスを受けた時によく以下の2パターンの行動をとります。
逃走戦略
ストレスから逃げる。
嫌なことや苦痛なことは考えないようにしようとします。
闘争戦略
ストレスを抑制または制御しようとする。
わたしたちは「感情や思考をコントロールすること」を教えられてきたので、ストレスもコントロールしようとしてしまいます。
しかしどちらも「多くの時間とエネルギーを使う」が効果はほとんどないか一時的なものにすぎません。
追いやった感情はすぐに戻ってきてまた同じ考えを延々とループするで、自分で自分にストレスを与え続けてしまいます。
これがいかに生活の質を下げているか分かりますよね。
ストレスなことについて考えている時間がムダです。
思考は制御できない
「冷静になりなさい。」
などと「思考や感情を抑制する」ように教えられてきました。
しかし自分でも自分の思考は制御することはできません。
そのため嫌な体験はどうしても永遠とループしてしまいます。
「わたしは自分の思考を完璧に制御できる!」なんてかたはそうそういませんよね。
どんなに忘れようとしても考えないようにしようとすればするほど自動的に脳は考えてします。それは誰でも一緒。

いいえ。
ストレスに対して「受け入れる」ことが大切です!
心理療法ACTの入門書
この本は心理療法のひとつのACTという手法を用いてストレス対策について書かれています。
難しく感じてしまうかもしれませんが、説明とともに実践的なテクニックが載っているのですぐに読むことができますよ。
ACTについてちょっと説明。
アクセプタンス&コミットメント・セラピー(Acceptance and commitment therapy、ACT)は、認知行動療法もしくは臨床行動分析と言われる心理療法の一つ。
ACTの目的は困難な気分を取り除くことではなく、むしろ私たちが自らの人生と共に今この瞬間に留まり、価値づけられた行動へと向けて前に進むことである(Wikipediaより)
Accept your reactions and be present 自らの反応に気づいて、今この瞬間とつながろう
Choose a valued direction 価値づけられた選択をしよう
Take action 行動しよう
ストレスに対して「受け入れる(アクセプタンス)」という考えです。
アクセプタンスは決して「諦めや負けを認めて歯を食いしばること」ではありません!
ストレスに悩まされている時間を「自分の本当に価値のある行動」に変えていこうということです。
ACTのストレス対策については次にお話します。
ストレスでの自殺は10人に1人
統計でみると成人の自殺率はなんと10人に1人。
5人に1人は鬱であると言われています。
中でも一番は「仕事によるストレス」が原因。
人生の大半は仕事をしているのでストレスを受け続けるということになります。
家に帰ってからもストレスを受け続けるので、生活に支障が出てもおかしくありません。
人生がストレスに悩まされて終わらないように、ストレス対策がとても重要なんです!
不安や苦痛な感情がなかったら何をしますか?
「不安や苦痛な感情がなかったら何をしますか?」
「やりたかったことをやってみる」
などがあると思います。
少なくとも趣味や勉強などに前向きな時間が取れると思いません?
嫌な感情を考え続けている時間はムダ。
そうはいっても現実的ではないと思うかもしれません。
しかし嫌な考えと格闘する時間を減らそうとするのがACTです!
ストレスを生む考え方
一般的に問題を生み出す考え方を「FEAR」と定義しています。
問題を生み出す考え方
- フュージョン
- 過度な期待
- 不快感の回避
- 価値との解離
フュージョン
嫌な考えや苦痛とフュージョンしている状態。
ストレスをストレスとして延々と考え続けている状態です。
過度な期待
物事に対して過度な期待をしてしまうと失敗したときの反動が大きくなる。
「自分はなんてダメなんだ」
と自分で自分を追い込む。
不快感の回避
不快な思いを避けようともがけばもがくほど、不快な思いにとらわれてしまう。
嫌な記憶を忘れようとすればするほど、そのことについて考えているのと同じですよね。
どうしようもないことに思考は自動的に起こります。
価値との解離
自分がほんとうにしたいことやりたいことを諦め脱線してしまう。
自分にとって価値のあることを認識し実行していく必要がある。
あてはまるものばかりですね。
ACTの6つの基本行動原理
ACTの基本原理
- 1.脱フュージョン
- 2.拡張
- 3.接続
- 4.観察する自己
- 5.価値の確認
- 6.目標に向かっての行動
脱フュージョン
嫌な記憶や苦痛とフュージョンしない状態を目指す。
脱フュージョンのテクニックは不快な感情を取り除くことではありません。
頭に浮かぶ言葉が、単なる「単語」であることに気づき格闘するのをやめることです。
例えば「わたしはダメだ」という考えを「わたしはダメだという考えを持っている」と考える。
「またわたしはダメだの考えが始まった!」とみる。など様々な方法があります。
拡張
緊張したり余裕がないときはよく「張り詰めている状態」と言われますね。
感情も同じ状態で、余裕がないから追い込まれてしまいます。
そこで「拡張」のテクニックで感情に居場所を作ってあげることを学びます。
接続
「今ここに集中すること」
自分の呼吸や体温・環境などに集中します。
深呼吸をして鼻から息が出ていく様子や入ってくる様子心臓の鼓動などを観察します。
また自分の周りにどんな音がありますか。
時計の音やキーボードをたたく音・外を走るバイクの音など「今ここ」に注目します。
観察する自己
ちょっと専門的になりますが人の考えは「思考する自己と観察する自己」が働いている。
何も考えずぼーっと景色を見ていることありますよね。
最初は「綺麗だな」としか思っていなくてもその後数分もたてば
「この後なに食べよう」
など思考が巡ってきます。
この観察する自己は観察しかしませんが、思考する自己はごちゃごちゃと考えだします。
お店などでラジオやBGMがガンガンにかかっていても目の前のことに集中できることってありませんか?というか一切BGMは聞いていないですよね。
思考する自己がごちゃごちゃと
「どうせ失敗する」
と言ってきてもそれをただの「音」と捉えるか「また言ってるよ」程度に観察することができれば、必要以上に悩まなくて済みます。
そのためのテクニックが脱フュージョンになります!
価値の確認
この本では人生を豊かにするには「価値のある行動」を行うことだと言っています。
まずは自分にとって何が価値のあるものなのか判断しなくてはいけません。
それは仕事かもしれないし友人関係かもしれません。
「別荘を買う」
などの達成できるものは達成したら終わりです。
そうではなく
「家族を大事にする」
などの価値に沿っていればストレスを受けた時に「この思考は家族のためになるだろうか」と判断することができるんですね。
詳しくはぜひ本編をご覧ください。
長いストレスの解決法はストレスを受け入れ価値のある行動をする
常にストレスと格闘し続けるより価値に沿った行動をしていくことが大切。
一度考えてみて下さい。
・どんな人間になりたいか
・どんな人間関係をきづきたいか
・不安や恐怖がなくなったらどんな行動をするか。
思考に捕らわれそうになった時に、最も大事なことは「この思考は役に立つか?」です。
まとめ
私たちは不快な考えや感情を避けようと多くの時間とエネルギーを使ってしまいますが効果は薄く一時的なものにしかなりません。
そればかりか不快な感情を避けようとすればするほど、状況は悪化していき自分で自分を追い詰める結果となってしまいます。
不快な感情を避けようとするのではなく「受け入れる」ことが大切です!
そして自分の価値に沿った行動をすることが大事。
何かひとつでも気になったかたはぜひ本編をご覧ください。
ストレスによる悩みが楽になるきっかけが掴めるはずです!